「九龍城でもう一度」~九龍城は何度でも新作マンガを生み出してくれる 九龍城(くーろんじょう)といえば、魔窟の代名詞だ。最近まで現存した、魅力的な空間はカメラマンを魅了し写真集を作らせ(「大図解九龍城」という大判の本がオススメ。写真集だと「九龍城探訪」か)、ゲームデザイナーを魅了しゲームを作らせ(PS1の「クーロンズゲート」など)、そしてマンガ作品の佳品をいくつも生み出してきた。手元にすぐ出せる作品だと「タオの城(板倉梓)」「九龍ジェネリックロマンス」あたりか。後者はレビューもしてしまった。 ※ここで「九龍城?」と止まってしまった人は「九龍城 画像」で検索したこちらのページをご覧になってきてください。Wikipediaのページはこちら。どちらもしばし時間を忘れて読みふけってしまうので忙しい人はご注意を。 九龍ジェネリックロマンスはヤンジャンというメジャー媒体で連載されているのが嬉しい限りだが、今度はなんとサンデーでも取り上げられていた。タイトルは「九龍城でもう一度」だ。 こちらは九龍城砦で大家さんとして家賃を回収し、住民のトラブルを解消する彼が、たまたま割れた茶器の付喪神と出会うことから始まります(情念の詰まった茶器が人間になってしまうあたり、クーロンズゲートの妄人を思い出してしまいます。あっちは人間の形が崩れてましたが)。 他の作品と異なるのは妖しがたくさん出てくるところ。ヒロインが付喪神なのはもちろんですが、同じ付喪神仲間で時計が登場したり、ドラゴンと吸血鬼のロマンス話があったり。妖しが「東洋」に限っていないのもおもしろいところ。 ちょっと重い影を背負ってしまっている大家さんの彼と、付喪神の梅枝ちゃんの関係が少しずつ深まっていくところで1巻は終了。気持ちよく「2巻、買うぞ!」と思わせる流れです。基本的には少年誌連載なので、安心して読める九龍城話となっています(魔窟が舞台なのにさわやかマンガ!) なお「サンデーうぇぶり」アプリでは全話無料で読めるので、とりあえずお試しに読んで、そこから追いかけてもいいかと思います。広告が出る正規の読み方ですから問題ありません! でもまあ、私は紙を買うのでアプリで読むのはガマンしますがね……ぐぐぐ。最新話読みたい。 関連 投稿ナビゲーション 「夏とレモンとオーバーレイ」~ハイスペ彼女はなぜ、自分の葬儀の弔辞を新人声優に頼んだのかガスマスクつけて、裸で誰も知らない露天風呂に入る!?~「野湯ガール」