ボルダリングマンガブーム到来?~「ぽちゃクライム!」「フリクションガール」 「のぼる小寺さん」という佳品マンガがある。今度、実写映画化もされるボルダリングマンガだ。今回はボルダリングマンガを3つまとめて紹介してみる。 View this post on Instagram A post shared by Syunsuke Yamasaki (@yam_syun) 壁に置かれた石を足がかりや手がかりに登る競技がボルダリングだ。最近はボルダリング用の施設も増えている。私の行動圏内だと、秋葉原の端っこと、東京ドームシティにあってそれぞれ案内をしている。 このラインより上のエリアが無料で表示されます。 施設が増えたとはいえまだまだなじみのあるものではない。むしろまだ珍しいスポーツの部類だろう。「のぼる小寺さん」はそんなテーマで寡黙にボルダリングする主人公の女子と、彼女に引かれて自分も登り始めることになった男子の青春部活マンガだ。 こちらはすでに完結している。本気で壁と向かい合うキャラクターの姿がきちんと描かれ、部活の群像劇も展開され、石と石とを伝った先でハッピーエンドにたどりついた。作者の絵柄もよく、これは単純に一読を勧めたい佳品だ。きちんと完結しているので、よろしければぜひ。 「のぼる小寺さん」→ https://□ama□/3csqxQa これを受けてか、ほぼ同時期に2つのボルダリングマンガが登場している。「ぽちゃクライム」は、ドーナツ好きのややぽっちゃり女子(絵的にはそれほどでもないが)と、彼女のことを好きなしっかり女子が学校のボルダリング部に入る話。感覚的には萌え系4コママンガのノリに近い(4コマではない)。掲載誌もあって、軽く百合テイストが入る。 「フリクションガール」も女子が部活に出会う話だが、こちらの主人公は中学まではピアノに打ち込み、指を痛めることは禁じられていたが、ピアノの推薦をしくじり、目的を見失って高校に入ってきたというところが特徴的。そんな女の子が、ボルダリング好き女子と知り合うところから、新しい人生の目標をみつけることになる感じだ。 部活ものはどこまで努力と根性を描くかが難しい。才能の限界とぶつかるようなテーマもある。ときどきそれは重すぎて読むのが辛くなる。「のぼる小寺さん」はそうしたテーマにもうまく触れては、踏み込みすぎずに展開をしていた。 今回の2冊は、今のところ本気で全国トップを目指すようなところにテーマはない(1巻だけだから必ずそうとは決めつけられないが)。どちらも主人公は初心者ということもあって、教えてもらいながら楽しくのぼることを覚えていく、という展開になっている。 ここからストーリーがどうターンしていくか、それとも2ないし3巻で完結になっていくのかは、まだ分からない。 1巻がのんびり動き出したお話が、作者の成長を導き、ぐっと花開くこともあるのが、読者としては好きだ。ぜひこの2冊も大きく育って欲しいものだ。 ボルダリング興味があるなら、ぜひ。オススメである。 試し読み https://booklive.jp/product/index/title_id/661719/vol_no/001Amazon紙書籍購入 https://□ama□/3anIKgeKindle版電子書籍購入 https://□ama□/2VhrlSeヤマサキさんのコミック蔵書リスト https://booklog.jp/users/yamsyun 関連 投稿ナビゲーション 地政学リスクはプロレス技で解決せよ?~「紛争でしたら八田まで」言葉は力だ。そして言葉で私たちはつながるのだ。「キャッチャー・イン・ザ・ライム」