ご当地マンガというのがひとつのブームである、福岡(博多)、広島、北陸三県、名古屋などなど。さて今回は「埼玉」だ。埼玉はダサい、を自虐的に展開して大成功したメディア作品と言えば「翔んで埼玉」の映画化だが、今回のマンガも埼玉ネタが爆発する。
しかも、浦和でも大宮でもない。「行田市」の女子高生である。
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埼玉銘菓といえば「十万石まんじゅう」だが、テレビ埼玉(当然マンガの中では「テレ玉」という)をみている埼玉県民には有名であっても、他都道府県居住者には知らないだろう。しかしそれ、行田市に本店があるのだ! 旧所沢市民だがそれは知らなかった!
埼玉といえば古代蓮はそれなりに有名だ。それは行田市にある。昔蓮を見に行こうとドライブして出かけたことがあったが、まさか行田市に行ったことがあったとは気がつかなかった。
「のぼうの城」で有名な忍城も行田市にある。小田原城攻め時に石田三成が攻め損なったあの城も実は行田市にあったというわけ。
また、埼玉古墳群として有名なエリアもまた行田市だ。あれ、行田市、すごいぞ。
……なんてご当地ネタを地元ローカル女子高生ふたりと、理由あって東京から越してきた女子高生の3人組のかけあいで展開する。
そこに秩父から越してきた委員長キャラ(秩父より行田市のほうが都会だと思っている)や、主人公3人組の兄や妹がからんで、しかし首尾一貫、埼玉ネタを繰り広げていくのだ。
最新の3巻では、ついに!、埼玉女子高生は池袋に出かけることになるのだが、これがもうおかしい。
東京に行きたいのだが池袋に行こうと決意する3人。池袋なら大丈夫、なぜなら休日の池袋は埼玉県民しかいないからと、「翔んで埼玉」的に池袋を埼玉居留地扱いする。
湘南新宿ラインに乗れば、これは埼玉県民と群馬県民を東京へ運ぶ夢の列車なんだ、といい、荒川を渡る(東京都に入る)と大興奮してしまう。
もうちょっといえば、東京に着ていく服を買おうと浦和にまず小遠征をする。ところが、ここはたぶんしまむらがちょっとレベルアップした場所に違いないと、たかをくくっていたら伊勢丹(浦和にある)に入ってびびってしまう。でもなぜか、親からもらった商品券は食堂街でうなぎに消えてしまったりして(もちろん浦和の名物だから)。
いやいや、そんな女子高生いないでしょ、という感じと、でもまあ行田市(埼玉の一番北に位置する)の女子高生ならありうるかもな……というバランスがおもしろい。
絵柄が超絶うまいわけではないのだけれど、それはむしろこのマンガのいい味となっている。むしろこのマンガ、絵描きさんが美麗な絵を描いていたら似合わない気がする。あ、これは「ダサい」と言っているわけじゃないですよ。
テンションはまったく落ちずに3巻までやってきたのでまだまだ埼玉ネタは楽しめそうだ。伏線としてはディズニーランドも控えているので、次も期待できる。
あと秩父にはやってきたので、機会があれば所沢へもお越しいただきたい(所沢で育った読者の希望として)。
「翔んで埼玉」に続く、埼玉ネタのマンガが読みたい人にはぜひおすすめである。
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