マッチョじいじと孫との時間~「こわもて かわもて」 – 8th FEB.

マッチョじいじと孫との時間~「こわもて かわもて」

自分が子育てするようになったこともあり、子育てマンガにも手が伸びるようになった。といっても「子育てノウハウ教えます!」みたいな色が濃いもの「子どもが素晴らしい宝物!」みたいな押しつけが強いものは遠慮しつつ、子育てがマンガとしてちゃんと成立しているものを選ぶのはなかなか難しい。

そんな中で、本書はなかなかバランスがとれた「孫とじいじ」の子育てネタのマンガとしておもしろかったので紹介してみたい。

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主人公は「ことら」ちゃん。どうやらお母さんは離婚して実家に帰ってきて、地元で働きに出ている様子。おばあちゃんはすでに亡く、なぜかマッチョのおじいちゃんが子育ての手伝いに奮闘する、というのが基本設定。

そこに時々、隣のさらに年下の男の子、どうやらフリーターしているお姉ちゃん(ことらのお母さんからすれば妹、じいじからすれば娘ということになる)が絡んでくる。

ことらちゃんはいかにも現代っ子していてなかなか楽しい。子どもYouTuberになろうとしてムービー一本分の寸劇をするのだが、途中でCMまで演じてしまったりする。もちろん最後には「またみてねー」と「チャンネルとうろくよろしくねー」となる。(子どもが演じるチャンネルのお約束)

うちの子どももYouTubeで育っているのだが、下の娘4.5に一度カメラを向けてムービーを演じさせたら本当にマンガのそのままだった。「○○を今からしますねー」とか説明を交えつつ、寸劇をするのだ。マンガではそこにじいじらのツッコミが入ることでバランスがとれている笑いになっている。

個人的にはこの「じいじと孫のふたり」というシチュエーションコメディは好きだ。自分がその立場になったなら、なんて空想ともまたちょっと距離感があっていい。

何せ自分の場合、子どもができるのが遅かったおかげで、下の娘が社会人になったときもう65歳だ。最近の若い人は20歳代前半の結婚も視野に入っていると日経新聞が教えてくれたものの、それでも65~70歳で初孫ということになる。

団塊ジュニア世代といえば、結婚を遅くし子育てを遅くすることがむしろスタンダードだったが、20年後の未来、揺り戻しはやってくるだろうか。自分の父、妻の義父は、あまり孫と遊ぶのが上手なタイプではなかったが(団塊世代の仕事人間ということだ)、できれば自分は孫と遊んであげたいなあと思う。

自分自身は、おそらく70歳でも元気でいられるのではないか(むしろまだ現役で仕事をしていたいとも思う)。100歳人生時代なのだから、引退はできれば70歳代前半までとっておきたいのだ。とはいえ孫といえば話は別。気が早すぎるのだが、孫と遊ぶ時間だけは仕事から外しておくことにしよう。

――さて話はすっかりそれたが、「じいじと孫」マンガとして「こわもて かわもて」はおもしろかった。絵柄がまたいい。本編はどうやら完結となったようだが、ネット連載のほうがいくつかのサイトに出ているようだ。ぜひ読んでみていただきたい。おすすめです。

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