「今日、どこさん行くと?」~熊本弁女子は今日も坂道を攻める~ 最近、方言女子が登場するローカルマンガがちょっとしたブームである。名古屋弁の主人公が登場する「八十亀さん観察日記」(4月からアニメ放送中)、石川、富山、福井の北陸三県女子が登場する「北陸トライアングル」、博多弁女子が登場するその名も「博多弁の女の子はかわいいと思いませんか」、そして以前も紹介した広島弁「じけんじゃけん」。そうそう、秋田弁女子「めんけぇなあ えみちゃん」というのもあったりする。 方言女子マンガの多くは、ご当地あるあるネタが披露されることが多いのだが、今回の「今日、どこさん行くと?」は熊本弁女子が登場し熊本弁でかわいく話しつつ、「車で坂道を攻める」というネタなのがおもしろい。 私は両親ともに熊本出身で、特に父親は九州のほぼ中央にあたる山都町だった。子どもの頃は営林署勤めだった祖父が1車線未舗装なぐねぐね道を攻めてカブトムシを捕らせてくれた記憶がある。 大人になって家族がレンタカーで移動するようになってからは自分でハンドルを取ったが、山道のアップダウンは東京暮らしにはなかなか味わえないものだ。というか、けっこう怖い。 仕事はできるが背は低いほんわか美少女キャラが、坂をみるとぐいぐい攻める、というただそれだけのマンガも、ローカルネタを織り交ぜつつ展開するので面白い。何せ市内に出てきて補修中の熊本城に寄ったときですら、城内の駐車場へ移動する際の急坂をネタに出してくるのだから、坂を攻める姿勢は一巻していてむしろすがすがしい。 そして熊本弁である。「今日、どこさん行くと?」のイントネーションがすでに熊本弁ならでは、なのですが、普通の台詞で 「こぎゃんてれっとしてたら戸部下君ば安全に送り届けられんたい」(こんなに照れていたら、戸部下くんを安全に送り届けられないよ) 「たいぎゃ綺麗かですね!」(とってもきれいですね!) のような感じで、ふたりの会話のほとんどが熊本弁で進行する。自分が熊本弁のイントネーションをしっているだけに、脳内再生されてしまうので楽しい。 他の地域の方言女子マンガも、イントネーションを想像しつつ読んでいるが、標準語以外って楽しいですよね。自分はすっかり標準語しか使えなくなっているので(熊本にいた時間がほとんどない)、とてもかわいくも感じられる。 熊本の友人に聞くと、一巻は確かによく売れていて、地元では売り切れが多くてなかなか手に入らなかったそうだ。 楽しい方言女子マンガ、読んでみてはいかが? オススメです。 Amazonで注文 https://amzn.to/2G6fqPI Kindleで購読 https://amzn.to/2G4e08n 関連 投稿ナビゲーション 「のの湯」~銭湯女子、三者三様の生き方もお風呂に浸かればひとつ~「ダンジョン飯」~もう一度緊迫感を取り戻し、次巻以降に期待大