「東京城址女子高生」~城の跡はあなたのすぐ近くにもある それを知る喜び~ – 8th FEB.

「東京城址女子高生」~城の跡はあなたのすぐ近くにもある それを知る喜び~

マンガを読むことは、しばし不安な心を落ち着かせる効果があったと思っています。創作の力は偉大です。

今週の一冊は「東京城址女子高生」2巻。発売されたばかりです。

テーマは「城址」つまり城の「跡」。城といえば江戸城のように天守閣の基礎となる石組みややお堀に面した石組みが残っているものを想像します。もちろん天守閣が残っていたり復元されているものも「おー、城だ!」という感じがします。

しかし歴史的にみれば城の「跡」はもっとたくさんあります。例えば、

・調布 深大寺城
・渋谷 渋谷城
・世田谷 世田谷城
・高幡不動 高幡城

なんて城があったと言われたらどうでしょう。たぶん東京暮らしの方は「え、何それ」と思うはずです。

そんな城址を女子高生が巡るというダジャレのようなネタで展開するのがこのマンガ。でも中身はマジメで面白いのがいいところです。

私は東京スリバチ学会の学会員なので都内の高低差巡りをしていますが、だいたい古城跡に出くわします。それは今では寺社となっていることも多くあります。例えば渋谷城とされる場所には今、金王八幡宮があります。

行ってみると、これが渋谷?と思うほどのんびりとしたスポットで、それでも渋谷川を活用した城郭のような地形であることも分かります。

マンガでは高幡不動の紫陽花を楽しめる小山が高幡城とされることや、深大寺もまた城址であることなどが紹介されます。

私が住んでいる神楽坂にも実は城址があって、牛込城と呼ばれる城跡が残されています。そこにはやはり光照寺となっています。私も地元の話を聞くまでそこが城跡だと知らず、驚いた記憶があります。しかし地形図をよく見ると南側は高低差が大きく、建物の3階分くらいの段差は確かに城を張るのにいい土地だと思わせます。

こうした城跡は、江戸時代より古く、鎌倉時代か室町時代まで遡るとぐっと数が増えるようです。

たぶん、あなたの暮らしているエリアにも「城址」があるかもしれません。あなたが女子高生ではなくても、そんな城址をたずねてみるときっと驚きとちょっとした感動があると思います。

マンガのほうもぜひ読んでみてください。オススメです。

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