「からかい上手の高木さん」~ムカつく人は2回読め~ – 8th FEB.

「からかい上手の高木さん」~ムカつく人は2回読め~

一度アニメ化も果たし、第二期のアニメ化も決定、スピンオフコミックが3種類発売されている、ゲッサンの大ベストセラーを今さら取り上げるのもどうかと思いつつ、あえて取り上げてみます。

簡単にいえば、中学の女の子高木さんが、クラスメイトの西片くんをひたすらからかい続ける(そして西片くんは回避しようと苦闘するもからかわれ続ける)というマンガ。

絵柄と話のセンスがよくて大ヒットもなるほど、という感じなのですが、女性の何人かから「あれダメ」「なんか男の目線マンガですよね」というような話を聞いたことがあります。

まあ確かに、仲良しの女の子の存在をムキになって否定し続ける男子といっても彼はふつーのクラスメイトに過ぎないし、そもそも一方的に女子に好かれているシチュエーションとか、「中学校の頃あったらよかったなー」という男性のファンタジーに思えるかもしれません。女性目線で面白くない気持ちは分かります。

でも、それは主人公(西片くん)目線で読んでいるからじゃないかなと思うのですよ。

そうじゃなくて、「からかい上手の高木さん」の深読みは二度読みにあり、というのが私の持論です。

高木さん(女子)は西片くん(男子)のことが好きなのを隠しつつ、西片くんをからかい続けるのですが、好きであることがバレそうな一歩手前で心臓バクバクしながらからかっている。そんなシーンが時々垣間見えるのですが、そのドキドキ気分を想像しながら読み返してみると、「からかい上手の高木さん」はまったく違った世界が広がってきます。

「このからかいが失敗したら、告白したことになる」とか「西片くんがちょっと機転が回ったら好きという気持ちに気がつかれるかも」と思いながら高木さんはいつもからかっている。そう考えてみると「意地悪な女の子」のマンガではなくなります。

マンガを読むのに、立場を入れ替えて読め、とか大きなお世話ですが、同じ一冊がまったく違う世界に見えてくるので、「からかい上手の高木さん」は二度読みをオススメしてみます。

ちなみに、高木さんが西片くんを好きになるきっかけエピソードはコミックに収録されていて、これはもうここで話すにはもったいないピュアなエピソードなので、ぜひ読んでみてください。

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