ルーザーズ~日本初の週刊青年誌の誕生 手塚治虫以降一気に人気が出た少年マンガ、新聞の風刺画に代表される成年マンガのあいだに「青年マンガ」というものが誕生したのは、「漫画アクション」(双葉社)がその先駈けだという。 このマンガは双葉社の名物編集者がモンキーパンチやバロン吉本を見いだし、青年マンガのジャンルを切り開いた時代を振り返るもの。 この名物編集者のノリが面白い。ロシア文学も読んでいるような編集者が、今までにないマンガのジャンルを作ろうともがき、デビューもしていない新人作家(モンキーパンチなど)を見いだし同僚も巻き込んでいく様子は読み応えがある。 作家は「ブラックジャック創作秘話」でも編集者マンガの傑作を書いている。こちらはキャリアの半ばで煮詰まっていた手塚治虫(今考えると信じられない話だが)を秋田書店の名物編集者がブラックジャックを書かせて再生、その後亡くなるまでを一気に描いた。少し古い絵柄がむしろここではマッチしている。 漫画アクションのほうはというと、今なら第2巻が発売されたばかり。ストーリー上で漫画アクションの発売になんとかこぎ着けたところなので、こちらもここから盛り上がることは必至。手を出すタイミングとしても今が最適じゃないかな。 →Amazonですぐ買うならルーザーズ~日本初の週刊青年誌の誕生(2) (アクションコミックス) 吉本 浩二 (著)https://□ama□/2TurrCn →ブクログのヤマサキコミック蔵書リストはこちらhttps://booklog.jp/users/yamsyun/ 関連 投稿ナビゲーション 手土産って本当は自分が食べたいものである~「おもたせしました」を読む「星明かりグラフィクス」~大学生のムダな熱量の愛おしさよ