「今日の早川さん」~SF読み女子が5人集まると – 8th FEB.

「今日の早川さん」~SF読み女子が5人集まると

読書好きの5人の女の子の4コママンガ「今日の早川さん」が先日4巻が発売された。なんと8年ぶりなのだそうで、あまりにも嬉しすぎて早速レビューしてみたい。

登場人物はそれぞれの読書の好みのジャンルが違う女子5人。SF小説大好き女子の早川さん(早川文庫だから)、ホラー小説大好きの帆掛さん(東京創元社のロゴが帆掛船なので)、ライトノベル大好きの富士見さん(富士見文庫から)、純文学好きの岩波さん(もちろん岩波文庫から)、そして稀覯本大好きの国生さん(国書刊行会という知る人ぞ知る出版社から)。

いわゆる本好きあるあるな話をマンガにしているのだが、本気で本が好きな人をネタにするとおかしさがアップして楽しい。

そして本好きあるあるマンガを超えて、ちょっとしたSFマンガ仕立てにもなっているのでまた面白い趣向になっている。

実は3巻が出てからしばらく間が空いていて、なんと8年ぶりの新刊なのだそう。しかし内容はそれを感じさせず、8年前の登場人物がそのまま元気に活躍していたのがまたほっとする。

ところで、このマンガ、「地道に続けていれば人はレベルアップできる」という点でも好きだ。元々は作者の個人Blogにコツコツアップされていた4コマが原型なのだが、1巻、しかも本当に始めたばかりのころの絵柄と、現在の絵柄を見れば相当の上達が認められる。

Blogはこちら(ただし当初の記事まで遡るのはちょっと大変かも) 

作者さんは普通の会社員らしいのだが、この本を発刊する機会に恵まれたのち、SF愛が高じてSFマガジンやいろんなところにも寄稿されるようになった。趣味の自然生物の撮影のほうでも図鑑の挿絵を手がけたりするようになっている。

そういうのっていいなあと思う。今どきの才能の開花と活動の仕方のひとつではないかなと思うのだ。

実は私もお金の金言を毎日つぶやく修行を1000日くらいしていたことがあって今につながるのだが、今日マチ子さんの「センネン画報」とCOCOさんの「今日の早川さん」がその背中を押してくれたともいえる。

毎回コミックが出るたび「ストーリーはもうやりきったかな」と思わせるほどしっかりまとめているのだが、何年後でもいいので「今日の早川さん5巻」を出してほしいなあと思う。

今日の早川さん4
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