祝アニメ化!「悪食令嬢と狂血侯爵~その獲物、私が美味しくいただきます」 安定して”常識外れ”のカップルがいい – 8th FEB.

祝アニメ化!「悪食令嬢と狂血侯爵~その獲物、私が美味しくいただきます」 安定して”常識外れ”のカップルがいい

最近はマンガアプリをいろいろチェックしながら新作を物色している。「紙のコミックを買うほどではない……けど好きだから読みたい」のような作品は、広告つきのアプリなら、こちらは無料でもビジネスは成立するフェアな形で読むことができる。昔で言えば雑誌を買って毎話チェックしても紙のコミックを買わないような作品だ。

買わない理由はいろいろある。ストーリーは面白いけれど絵柄は好みではないとか(例えば「進撃の巨人」を私は買わないが、理由は巨人の絵柄が好きでないからだ)、一度読んでしまったらたぶん再読をしないだろうという理由だとか。お下品なギャグマンガなども書架に並べたくはないけど面白いので雑誌では読んでいたりした。

今回紹介する作品も「アプリでは熱心に読むが、紙は買わない」作品のひとつ。しかし、「やっぱ買おうかなあ……」と悩んでいるボーダーラインにあって、新刊が出るたび、悩み続けている。つまりオススメということ。

悪食令嬢、本来食用とされていない魔物を調理して食べることが生きがいの女の子が主人公。彼女が魔物を食する理由があるのだが、それを上流階級では誰も理解してくれない。そのため結婚相手探しで難儀していたところ、狂血侯爵と呼ばれる彼と出会う。彼はむしろ彼女の魔物に動じないところに感心し、魔物を食するというスタンスに意気投合する。そして、彼女を結婚相手として選び侯爵領での生活が始まる(アプリの連載ではまだ結婚式はしてない)。

最初は「悪食」という面が全面に出ていたけれど、途中からむしろ魔物を食す研究が領民の飢えを救う一助となればと思っているその背景が明らかにされ、なるほど……と思わせる。また侯爵のほうも魔物が日常的に出没する辺境を守る立場にあり、これを適切な調理法で食べられるようにする彼女の取り組みに惹かれていく。

そして、「魔物料理マンガ」でもあるので、加工した料理はとても美味そうに描かれている。ダンジョン飯よりも日常の食事レベルに近い料理だ。部下の騎士たちも最初はおそるおそる口にし、途中から我先にと食べ始めるあたりが、また美味しそうなのがいい。

ふたりの仲も徐々に進展。こっちはウブな展開なのがギャップがあってまたいい感じ。魔物の返り血を浴びて動じないのに、手をつないで城下町を歩くとテレテレとか! そこは少女マンガ的で実によい。

絵柄が美しいので、家に紙で買っておいておきたい第一条件はクリア、話の面白さもクリア。しかも2025年にアニメ化!とのこと(おめでとうございます!)。もう「これは、買うかなー」と悩んでいるが、さて。

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