2025年12月27日、年末に「果てしなきスカーレット」を見に行った。長男はあまり興味を示さなかったので、下の娘とふたりで。
公開後、あまりいい評判を得られてなかったので懸念もあったが、「ネットの評判」というやつであろうと考えていた。とはいえ、このペースでは上映ホールが小さくなりそうで、ギリギリ大きなスクリーンで鑑賞できるタイミングで出かけてみた。
観劇後の率直な感想として「これは悪く言うほどの映画ではなかろう」と感じた。普通に楽しめる映画だと思う。一方で、「チェンソーマン レゼ編」あるいは「鬼滅の刃 無限城編」と比べると、高評価はしんどいとも思った。
チェンソーマンや鬼滅のほうは、すでにコミックでたっぷりバックグラウンドが語られていて、「劇場版のパートだけ」に集中して映画が展開される。キャラの説明も世界観の説明もいらない。この2作は本当に「初めてご覧になる方へ……」のようなパートがない。その10分、15分くらいの時間を、メインストーリーの充実に使えるわけだ。
「果てしなきスカーレット」では、ゼロからオリジナルストーリーを語る。冒頭の導入部分も一般的な映画としては過不足ないものだが、どうしてもその時間がかかる分、本筋に回せる時間は減ってしまう。かといって、広くて深い世界観を語りきれないまま、ストーリーは展開せざるを得ない。
映画が、「ゼロから語り始めたら、時間が足らない問題」に向き合うようになるとは誰も考えなかったと思うが、それが今の時代なのかもしれない。うちの子どもにバック・トゥ・ザ・フューチャーを見せると、「過去に戻る前に飽きる!」のだが(前振りで、ビフに虐められるシーンとか長々と見たくないらしい)、そういう世代が映画のお客さんとなっていくのだ。
ゼロから物語を語るとして、「サマーウォーズ」や「時かけ」くらいの前振りが限界なのだとしたら、これはこれで作家に制約をかけているともいえる。それでも、シンプルな面白さを追求して、「さすが!」と言われる作家性を発揮してもらいたいとも思う。
私は次回作も観に行く。たぶん、劇場に足を運ぶだろう。次回もまた、ゼロからの物語であっても。

(公式サイトより)
