魔術師クノンは見えている ハンディキャップがむしろ人を成長させる瞬間

「小説家になろう!」というサイトがあるが、そこで人気作品がコミカライズからアニメ化まで展開した作品として「魔術シクノンは見えている」を取り上げたい。

私の場合はまず、コミカライズをアプリで読んだ。配信されているのはかなり多いが、カドコミ!とパルシィは読める話数が多いのでおすすめかな。あまりにも気に入ってしまい、複数のアプリで3周読み返して、結局コミックを全巻買ってしまった。コミック版は絵柄が美麗で、かつ原作を忠実に再現しつつも、漫画家の遊びの部分もあるという、理想的なコミカライズで、素晴らしいです。とりあえず、マンガアプリで最初の数話を読んでほしい。

ストーリーは、目が見えない生まれでありながら、魔術の才能を開花させた主人公クノンが「目」を魔術で手に入れるまでの努力の成功までのステップと、「目」を手に入れてから世界がどんどん広がっていく成長譚に分かれている。もちろん最初のステップはコミック数巻で突破し、そこからはずっと、広がる世界と主人公が向き合う展開に移っているのだが、最初の「目が見えないことを魔術で克服する」という部分に吸い込まれた読者は皆、そこからの展開に共感していくことになる。想像もつかないような努力と訓練の果てに手にした「目」をもとに、明るい(というかむしろ軽薄な)キャラクターが笑顔をみせるのは、そこに至る前段階を読んできた読者の親心として暖かく見守れるのだ。そしてそのまま作品を見守るファンとなっていく。

アニメ化され、それも見ていたら、ここはコミック数巻分でしかなく、むしろコミカライズの先が気になってしまうようになった。まずは発行されている小説版を読み切った。調べると「小説家になろう」のサイトには未刊行分のエピソードが3冊以上ストックされていることに気がついて、とうとうWEB小説の公開されている分を全部読み切ってしまった。今まで一度も「なろう系」を読んだことがなかったので、これは自分でも意外な展開だった(ブラウザにプラグインを入れて縦読みにしている。さすがに横書きで小説を読むのはまだなじめない)。

でもまあ、この年になって、「なろう系」を知ることができたのは悪くない。そういう「一気にハマる」こそ、オタク的人生の醍醐味なのだから。

投稿者 yamsyun