竹本泉さんといえば独特の画風でもう何十年もオリジナルのポジションを維持し続けている作家である。少女漫画家であったり、オタク好みのややマイナーな雑誌から引っ張りだこだったり、ネココミック業界でユニークな作品を展開したりと、キャリアの長さと芸風の広さは本当にすごい。
私はほぼ全作を所有している竹本泉マニアのひとりであるが、昨年「アポカリプスホテル」が竹本泉キャラデザインでアニメ放映されたときは「嬉しい」というよりも「驚き」のほうが勝ったものだ。しかし、デジタルアニメの時代にむしろ、手書き風、太い主線のキャラがイキイキと動くのだから、面白い。
そしてさらに面白いことに、コミカライズ作品とアニメーションがダブルで星雲賞を受賞してしまった!! 星雲賞といえば日本SF界のビッグタイトルである。
実は竹本泉さん、超SF好きで、あの絵柄でしょっちゅうタコ型宇宙人を登場させてくるし、ストーリーにもSFネタを忍ばせてくるが多い作家でもある。日常系SFの旗手として他作品で受賞してもおかしくないところ、「これが!」というビッグネームがなかったことから受賞にご縁がなかったようで、まさに今「これが!」がハマったといえる。受賞おめでとうございます。
「かりかり」が先日発売になったが、前作の「アポカリプスホテルぷすぷす」が竹本泉オリジナルな「アポカリプスホテル」となっているのであわせて読んでいただきたい。「かりかり」はアニメ版を見たあとに読むほうがいいかもです。

